こんにちは!着物着付け教室サロン・ド・ヴィーヴルの山口あゆ美です。
わたくし、ほぼ毎日着物を着るようになり6年目の春を迎えています。
他人様からは「あゆ美ちゃんはたくさん着物持ってるからそれだけとっかえひっかえ着れるわよね」とか「そりゃあゆ美ちゃん細いから似合うわ~私はダメ。」とか「着物なんて着ていくとこないし~」とか言われます。
まず、皆さんの思っている「着物」って、入学式のお母さん、とか、そんなイメージかもしれませんが、着物にも普段着と礼装ってあるんです。
普段着でも簡単に言うと、ジーンズ感覚の超カジュアルなものから、お見合いの席に着ていくようなきちんとキレイ目のワンピースのような着物まで、幅広くあるんですね。
○○式、とつくような場に行く時に着る着物は、普段着ではダメです。
たまに着物だったらいいと思っておられるのか、卒業式や入学式に、それにはふさわしくない着物やヘアスタイルで来られている方がありますが、もう50にもなれば知らないよりは知っていた方がいいと思います。(またお話ししたいと思います)
私がふだん着ているものは「普段着」というジャンルなんですよ(*^^*)
お花見に行ったり、神社に行ったり、お茶を飲みにカフェに行ったり、お食事に行ったり。
着物は子どもの頃から好きでした。
しゅっという衣擦れの音や手の動きや手順。
お茶のお稽古に通ずるものがあるような。
1枚の平面の布が、紐だけで体に巻き付けられ、立体になるところが。
帯も1枚の長い布ですものね。
あれを折ったり、紐で括ることで、立体になる。すごいなあ!
初めは義母に着せてもらっていたんです。(義母は和裁と着付けの先生もしていました)
でも・・・な~~んかイヤで。
見えないところがぐちゃぐちゃで、モコモコしてるんだけど、どう直せばいいかわからない。
そんな時に、テーブルコーディネートの生徒さんが「無料で教えてくれるところに行ってるんですよ!」って教えて下さったんです。
そこで習い始めたらハマった!
もう、帰宅しても夜中まで鏡の前で、着たり脱いだり、脱いだり着たりして、2回目のお稽古の後には自分で着物を着て、駅前のデパートまで行ってみた!(笑)
向こうからお茶の先生みたいなおばあさまがいらして、恥ずかしくて柱の陰に隠れたけど( *´艸`)
その無料教室のお話もまた致しますが・・・(タダより怖いものはない、は本当ナリ(^^;)
自分で着れるようになってからは、お嫁に持ってきた着物をテーブルコーディネートのパーティーに着て行ったり、子どもたちの卒入学式にも自分で着て出かけるようになりました。(それは今思うと、準礼装、というジャンルの着物でしたね。)
そんな時、たまたま田舎に帰った時に母の和箪笥を覗いたんです。
母は着物は全く着ない人で、自分でも何を持ってきているか知らないような人。
そしたら、箪笥の中にたっくさんの着物が入っていたんです。
母曰く、お嫁入りの時に昔は箪笥をいっぱいにするために、下敷きにおばあちゃんの着物やあるものをいっぱい詰めてきたんだそうです。
「ああ、これはおばあさんのやね。」とか「お姉ちゃんが若いころ着ていたのやね。」とか「これは私が新婚の頃着ていたものやわ。」とか。。思い出話とともに、しつけのかかったままのような着物たちがたくさん出てきたんです。
ああ、この着物や帯たちは、このまま母が亡くなったら、捨てられる運命なのかなあ・・って。。
だったら私が一度でも袖を通して着てあげよう!と思って、せっせと持ち帰って着るようになりました。
祖母の大島紬(紅葉の柄)@関宿
着物を着る機会を増やしたかったのと、着物での所作に慣れるため、若い頃裏千家でしていたお茶も、ご縁があって武者小路千家に移って再開しました。
日常着物に割烹着で商売をしていた祖母なので、紬や御召などのいわゆる普段着。
なので、本当に普段着るものばかり。
中にはファブリックとして素敵なものもあったり、早くに亡くなった祖父の着物を自分用に仕立て直して祖母が着ていた、という思い出の着物もあったり。
祖母は私より小さかったから丈も足りないし、裄(ゆき・・・腕の長さ)は短いし、本当にお茶のお稽古に行って、ご挨拶したら、お尻のところがピリッと破れたりしたこともありますよ(笑)
長じゅばんが袖から出ないように安全ピンで留めたり、縫ったりして着ていました。
そうすると、古い古いものなのに、皆さんが褒めて下さるんです。
お茶のお稽古に行くと、年上の先輩方がいろいろと教えて下さいます。
ランチに着ていくと、初めは「えっ!!着物着てきたん?どーしたん??おめかしして!」って驚かれましたが、気にせず着て行ってたら「あゆ美ちゃんはいつも着物」っていう認識になり、全然驚かれなくなりました(笑)
むしろ、たまにお洋服だと見つけてもらえないくらいです(笑)
子どもたちが学校に行ってる間に、着物を着てお出かけすると、束の間、非日常を味わって、違う人になったような気分でした。
帰ったら大急ぎで着物を脱いで、また日常に戻る。シンデレラのかぼちゃの馬車のようなものが、私にとっての着物でした。
自分でもここまで毎日着ることになるとは思っていなかったのですが、それには理由があります。
それは、子どもたちにお金がすごくかかるようになり、そんなにお洋服にお金をかけられなくなったこと。うそだと思うかもしれませんが、ホントの話(-ω-)/
当時、自分の世界が広がるとともに、人付き合いも広がって、しょっちゅうお出かけのお誘いがあったり、時にはパーティーのお誘いがあったり。。。
でも、そのたびに違うお洋服って無理ですよね。
それが着物だと、それだけでおめかししてきれいにして来て下さった~!って喜んでもらえるんです!「わぁ~~お着物で着て下さったの~!?ありがとう~!」って(*^^*)
それに、私の体型に合っていた!
着物ってボンキュッボンのナイスバディの方には向いていないと言われるんです。
寸胴でお茶筒のような体型が似合うとされています。
ありがたいことに!?わたくしの体型がそうだった~(笑)
体型コンプレックスだったけど、ここで生きてくるとは!!(笑)
ちょうど年齢的に、今まで似合っていたと思っていたお洋服が、な~~んかバランス崩れて似合わないようになってきた時期でもあって。
そんなときってありません?
あら。。。なんか変だ。。前まで普通に似合っていたのに、なんかしっくりこない、ってこと。。
たとえ体重が変わらなくても
何かが違う。。。
若作りはイタイ。。
以前と変わらない格好ほど
老化を感じさせてしまうことはないんですよ。
比べてしまうからね。
そんな時に、着物という全く新しい違うジャンルにシフトした。
そうしたら
★みんなが褒めてくれる!
★お金かからない!(あるものを着ている)
★おまけに、着物で出かけると脱げないから試着ができなくて、お洋服を買わなくなる(笑)
★しかも、実は着物って何を着るか悩まなくてよくてラク(←これもまたお話しします!)
というループが生まれ、どこに行くにも着物でいく方が楽だし、褒めてもらえるし、お店では大事にしてもらえるし(着物マジック ご参照下さい!)いつの間にか着物生活6年目に至る・・・というわけです(*^^*)
古い着物は、サイズが合わなかったり、裏地が汚れていたりしますが、着物ってすごくて、それも直すことができるんです。
私は今、これだけしょっちゅう着るようになったので、少しずつ祖母のサイズを自分サイズに直してもらったり、裏地をきれいなものに取り換えたりしています。
そんな風に直して、おばあちゃんのものが着られるなんて、お洋服ではなかなかできないことですよね!
体型の変化にもかなり柔軟に対応できて、サイズを直すことができるんです。
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私ほど毎日着なくてもいいですが(当たり前笑)着物を着れたら、いつもと同じはずの景色がなぜか変わるし、周りの扱いも変わります!
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