こんにちは!大阪・枚方・着物着付け教室サロン・ド・ヴィーヴルの山口あゆ美です。
着物をカッコ良く、美しく、スラッと着こなす。
私に似合うように着る。
着物が自分で着られるようになった人がみんな行き当たる問題ですよね。
どうすればそう見えるか!?をこれから数回に分けてお話ししたいと思います。
今日は八掛(はっかけ)について。
八掛とは、着物の裾にあたる部分と、衽(おくみ)という部分、合計8枚縫い付けられた裏地のこと。
それに加えて、今は袖口にあたる部分の袖口布も、女性の場合は八掛と同じ生地(同色)をつけることになっています。
↑絵はお借りしました。
表地が体とこすれて傷むのを防ぐ役割や、裾さばきをよくするため、そして美的な役割とがあります。
美的役割とは、座ったり歩いたりする時にちらっと見える部分であったり、袖口からほんの少し覗く色であったりするので、アクセントになったり、こだわりのおしゃれポイントになったりするわけです。
江戸時代に豪華なことが禁じられた時代には、こっそり八掛を赤い色や豪華な生地にする、ということが行われたそうで、八掛で年齢や、こだわればその人のセンスがわかるものでもあります。
普段私が着ている着物は、祖母のものやひと様から譲って頂いたものがほとんどなのですが、だいたい古い着物には赤い八掛がついていることが多いです。
この着物にもこのように真っ赤!!な八掛がついています。(袖口を見て下さいね!)
年上の友人からもらった着物ですが、お母さまが、娘のために縫われたという紅葉の柄の紬で、娘時代に一度しか袖を通した覚えがない、とおっしゃいます。
「もう私は着物着ることないから、あゆ美ちゃん着て下さい」と譲って頂いたもの。
ここまで真っ赤な、本当に「赤!!」という赤い八掛だと、やはりお若いお嬢さんの色だよなあ~~、五十路を過ぎた私にはちと派手過ぎるなあ(^^;と思っていますが、胴裏(八掛以外の裏地)も新品同様に美しいので、もったいないのでこのまま着ちゃえ!と着てみたのでした。
たとえば大島紬に赤い八掛、というのは、ちょっと前の着物やリユース着物では定番で、どうしても古臭い感じになるので「あ~また赤いのついてる↓」とがっかりする材料でもあります(^-^;
ですが、実は「赤」の八掛には「魔除け」の意味があるみたいなんです。
赤は古代から魔除けの色。
古墳の内部や、神社も赤が塗られていますよね。
太陽の色、血の色、パワーの源の色なのです。
体に一番近い布だからこそ赤を使って、娘が健やかに、魔が寄ってこないように・・・と祈りながらひと針ひと針縫ったお母さんやおばあさんの想いが込められているのかもしれません。
そう思うと、「あ~赤い八掛ついてた~↓」とがっかりするんじゃなく、なんだか愛おしいような気持ちになってきます。
風水を勉強されたニコさんも前に言われていたのですが、「赤い下着を身に着けたら体が温まるよ!」「結婚したいお嬢さんなら、赤やピンクの下着つけてもらってね!」と(笑)
確かに~~。
青とか黒とかグレーとか着てると、お腹冷えそう~~~( ´艸`)
着姿にもとても大きな影響があるんですよ!
後ろから見ると、こんな風に八掛が三角に見えています。
こうすることで、後ろから見た時に、すらっと見える効果があります。
裾の位置を決める時に、後ろ身頃を引き上げて裾すぼまりに。(上前上がりを取る)
そして前身頃は地面と平行ではなく、少し斜め上に引き上げるように着つけます。
きちんと上前上がりを取らずに着ると「行燈(あんどん)」と言ってずぼーんとした後ろ姿になって、太って見えますので注意!
また、着物はよくできていて、八掛を取り換えることが可能です。
私も古い着物はしばらくはそのまま着て、擦り切れたり、飽きたら八掛を換えて着ています。
そうすると、イメージも変わりますしね!
つくづく着物って本当にSDGsな衣服だなあと思います。
ちらっと見えるチラ見えの八掛のおしゃれを楽しんで、こんなコーディネートも♪
八掛の赤と帯揚げの色をアクセントにしたクリスマスのコーディネートです♪
今回は、ふだんはあまり気にしていないかもしれない、八掛に注目したお話でした。
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